歯科医院には歯科衛生士と呼ばれるブラッシング指導や歯石除去、予防指導などの専門家がいますが、残念ながら日本ではまだ十分に活用されていません。しかし、予防指導を行う歯科医院も最近増えてきているようです。
歯科医院での予防指導を受けるに当たって、皆さんに理解していただきたいことがあります。
それは十分な指導料を支払うつもりで行って欲しいということです。セラミックの歯や金歯に代金を支払うのはごく当たり前になっていますが、指導という無形のものに報酬を支払うという習慣がわが国には育っておらず、したがって予防指導もなかなか国民一般の常識には遠いために、皆さんの歯は結局、治療の繰り返しの中で失われてゆくのが現状です。
悪くなってから歯を削られ、抜かれ、自分の歯の代わりに人工の歯が増えてゆく過程の中で、あなたが支払う代償は、歯科医への治療費だけではないはずです。大切な時間、精神的、肉体的な苦痛など有形無形の代償とその結末を思えば、予防指導によって習得した知識と技術でお口の中の健康を取り戻し、生涯自分の歯を使えることのあなたへのメリットは明らかなはずです。
歯を長持ちさせるためには、悪くなる前の予防にお金をかけることです。